3回の講座を企画しています。
その一回目となる「衣」をテーマにした講座、
「衣・服活(ふっかつ)!"衣類の3Rはおしゃれに楽しく"」を
6月26日(水)、平町エコプラザにて開催しました。
講師は、NPO法人ファイバーリサイクルネットワーク理事長の 木田豊氏です。
木田氏は、三種の神器としてポスター等の裏で作成した名刺・マイ箸と、
「MOTTAINAI(もったいない)」を世界に広めた
ノーベル平和賞受賞者 故ワンガリー・マータイさんの顔が
描かれたネクタイを着用しているそうです。
この3つは、初対面の方に強い印象を残せるとのこと。
さすが三種の神器も、エコの要素が含まれたものばかりですね。
マータイさんのイラスト入りネクタイを着用している 講師の木田 豊氏 |
そして、話は衣料品のリサイクルについてに移っていきます。
衣料品の排出量は年間942千トンもあり、そのうちのわずか十数%しか
活かされずに、ごみになっています。(2009年のデーター)
さらに、そのうち衣類は約80万トンが焼却され、その際に
排出されるCO2を吸収するには
杉の木4億8000万本で半年もかかるとか・・・。
回収された衣類は、古着として活用されるほか、工場用のウエス(ぞうきん)・
反毛(布を細かい針でひっかいて綿や繊維状に戻すこと)して再生品に
生まれ変わりますが最近では技術も向上し、繊維to繊維(特にポリエステル)や
バイオ燃料としても活用されているそうです。
こちらは、下からフレーク・チップ・リサイクル綿。 ポリエチレンを繊維にする過程の見本です。 |
衣類が固形燃料に生まれ変わり 活かされています。 |
木田先生から「リクチュール」について教えていただきました。
皆さんはリクチュールという言葉をご存知ですか?
古着・故繊維などを再利用してクオリティが高く、ファッション性のある物づくりに
生かす活動をこう呼んでいます。
たとえば、製造過程で出るジーンズの裁断くずや不用になったアロハシャツを
縫い合わせてドレスを作る。衣の3Rを斬新なアイデアで作品にすることが、
今では著名デザイナーや服飾科で学ぶ学生のテーマになっているそうです。
(写真は リクチュールデザイナー 山口大人作)
) |
ジーンズとカラーシャツで作られた作品 |
アロハシャツで作られた作品 |
また、衣料廃棄についてのアンケートデーターによると
廃棄することへの抵抗感をほとんどの人が持っていますが、
充分な収納スペースがない、流行に合わないなどの理由で
ごみにしているようです。
また、安価で衣料品を購入できる大量生産・大量消費という
時代背景もごみを増やす原因になっています。
エコプラザでも、古着の回収をおこなっていますが
皆さんには回収に出す前に、まずは買う前に本当に必要かどうか、
考えて買うこと、そして買ったものを長く大切に使うことを
心がけて欲しいと思います。
次回、環境教養講座「衣・食・住」
第2弾は
7月16日(火)に「食」をテーマでおこないます!
詳細は次のブログで・・・・。